そしてもうひとつ

　そしてもうひとつ。




　何年か前に、姉が見本として持ってきてくれた

　「　エンディグノート　」　を取り出して

　入院準備品の中にそっと入れた。



　手術となると、麻酔や術中に 「　もしも　」　ということが

　あるかもしれないし、今の世の中

　今日、明日でさえ命がどうなるか

　わからない。


　想いを残しておきたくて中を開いてみたけど

　とてもじゃないけど・・・ムリ！


　そんな数日、数ヶ月で書けるような内容じゃないの。


　自分の生きて来た道を記すってのは

　すごい作業！


　で、結論。


　私、絶対死ねない！！　　


　絶対に生きてやる！　と思い


　空白のまま家に持ち帰りました。



　今年一年はさまざまな 「　命　」　について

　とっても考えさせられる年でした。


　途絶えてしまったたくさんの命。


　でも、想いはずーっと途切れることなく

　残っていくと思うんです。

　たとえ目に見えなくても。



　新たな一年が始まろうとしていますが

　今一度、命について深く考えて

　自分自身のエンディングノートも

　ゆっくりと時間をかけて書き上げていきたいと

　思います。